2005-08-02

京都で東京風鰻の美味い店

土用丑の日 ― 一年で大地のエネルギーが最も強い時

西陣 江戸川のロゴ今年の土用丑の日は先週7月28日でした。

「土用」という言葉自体については、耳慣れない方も多いかと思いますが、本来は中国の五行説からきていて、春・夏・秋・冬 各季節最後の18日間をいいます。ご承知の通り、現在ではこのうちの夏の終わり(立秋前)の土用だけがポピュラーになっていますが、本来は四季それぞれに土用があります。この土用の間は「土気」(土のエネルギー)が一年中でもっとも盛んな時期で、そのエネルギーに逆らうようなこと(さしずめ、穴を掘ったり山を崩したりとかでしょうか)をすると禍いの原因になったりするとされています。

【五行説が抱えるジレンマ】ちなみに木気が最も盛んなのが春分、火気が最も盛んなのは夏至、金気が最も盛んなのが秋分、水気が最も盛んなのが冬至です。木・火・土・金・水の五行の気を春・夏・秋・冬に配しているわけですけど、ごく常識的な人なら「あれ?じゃあ "土" ってどの気節を指してるの?」ってなりますよね。ま、奇数である「五」を基軸とする五行説を、偶数である「四」を基軸とした四季や四方に安易に合わせて説明しようとするから、こういう苦しいこじつけをしないといけなくなる訳ですね。五行説がしばしばよく抱えるジレンマです。
「土用丑の日」というのは、立秋前の18日間の期間内にある丑の日を指し、今年はそれが 7月28日(六十干支でいえばこの日は「癸丑」の日)にあたるという訳です。

だまされたもん勝ちの行事

この夏の土用丑の日にうなぎを食べるようになった起源は、江戸時代の平賀源内がうなぎ屋にした入れ知恵に由来するとされていますが(結構 有名な話でご存知の方も多いはず)、まぁ行事としては節分(海苔屋の恵方巻)やバレンタインデー(製菓業者のチョコレート)なんかと似たようなもので、経済効果を狙ったという性格が強い行事です。この手の行事は楽しんだもの勝ちで、変に勘ぐったり、冷めた目線で見るのは損です。有職故実でも何でもないので、むしろ「土用丑の日」という大義名分を精一杯 活用して気楽に楽しんじゃいましょう!

え?その割に前置きに長々とうんちく垂れてるのは余計なんじゃないかって?いえいえ。そいつは、知っててだまされるのと、知らないでだまされるのとじゃ、気分も愉しさも全然違うからです!(笑)

…とか、さも偉そうなことをいいながら、その日(7/28)、僕は仕事でうなぎどころではなかったので、ようやく昨日(8/1)うなぎを食べに行ってきました。(- -;ゞ たとえていうなら、夏の甲子園の準々決勝を生で見られずにテレビ…それも再放送で見るような気分ですが(何のこっちゃ)、ま、その分、旨いお店を選んだということで良しとしましょう。

西陣の老舗うなぎ屋 江戸川

で、今回行ったお店は、千本中立売のやや北にある「江戸川」という うなぎ屋さんです。ここは創業80年以上にもなる大正以来の老舗で、お店を入ってすぐ左手に当時のおしながきが飾ってあります。「〜六拾五錢」とか、なかなか時代を感じさせます。あのあたりにその当時からあるものと言えば、寺社仏閣のたぐいをのぞけば上七軒界隈くらいでしょうか。遊廓とか、老舗和菓子屋の「老松」とかですね。その当時からのつきあいなのかどうかはわかりませんが、今でも上七軒はよく出前をしている上得意さまだという話を学生時代に聞いたことがあります。(別にお店の人に訊ねちゃマズい話でもないんでしょうけど、微妙に訊きづらいんですよね、これが。)お店に入って右手に狭いお座敷が2つ。左奥は厨房。あとは2階にやや広いお座敷があるだけで、基本的には出前中心の店構えになっています。今回は入口のすぐ右の座敷に陣取って鰻重(うなじゅう)の"上"(2,300円)を注文。え?随分 気っぷがいいって?それだけ甲子園の準々決勝が見られないと悔しいってことです!

極上の関東風鰻重ときも吸

出てきたのは鰻重と漬け物、きも吸。さすがに "上" だけあって、鰻重のうなぎは舌の上でほろほろと解けるほど柔らかく、きも吸も、底に小さな柚子の皮が一枚沈んでいて、ほのかに好い香りを出しています。うん、珍味珍味。(^-^)

言い忘れてましたが、江戸川のうなぎは基本的に関東風..つまり蒸してから焼いています(ちなみに関西風は蒸さずに焼きます)。これは良し悪しではなく、あくまで好みの問題なんですが、僕はうなぎだけは関東風でないとダメで、関西風のパサパサした感じがどうしても好きになれないんです。ほかのものは関東風は関東風なりに、関西風は関西風なりに楽しんでいるつもりなんですけど、なぜかうなぎだけは関東風一徹。その意味で関西風がお好みの方には、もしかしたらあまりお口に合わないかもしれません。(試してみる価値は充分にあると思いますけど。なにせ、頑なな みやこびとを相手にして80年以上も受け容れられてきた実績があるわけですから。)逆に関東風が好みの方、またどちらもそれなりに楽しまれる両刀使いの方には絶対オススメです。京都でここまでのレベルの関東風うなぎが食べられるとは..というほど美味しい関東風のうなぎの蒲焼きなので、まだ土用丑の日を愉しんでない方は是非どうぞ。(今年は「二の丑」(「土用」中の二度目の丑の日)はありませんが、8/7までは「土用」なので、「丑」の日にこだわらなければまだ間に合いますよ!)

ちなみに鰻重は並が1,300円、中が1,700円、上が2,300円、特上が2,800円で、ランチタイムサービス(きも吸付まむし)は 900円とお得になってます。

というわけで、今年も鰻屋業界の陰謀にまんまとだまされてみました。(笑)

西陣 江戸川

京都市上京区笹屋町通千本西入
定休日:毎週金曜日
営業時間:11:30〜20:30

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2005-07-30

アジアンカフェ nico の冷やしフォー

この Blog をはじめて今日で 20日。 3日坊主で終わるかと思いきや、体調を崩していた時や忙しかった時を除けば、おおむね毎日更新。いやいや、よく続いたもんです。まぁ、Web ネタと食べ物ネタが多いのはご愛敬ということで。鬱屈したものへの反動です。(笑)

さて今日は(も)京都の食べ物ネタです。場所は銀閣寺のすぐそば。今出川通りを白川通りからやや西に行ったところにある "nico" という昨年 9月に開店したばかりのアジアンカフェです。実はこの周辺、アジア系飲食店が結構多くて驚かされるんですが、ここもその一つで、フォー(米粉を材料にしたベトナムのうどん)やら小龍包やらアジア系多国籍料理を味わえます。木調を軸とした内装のこのお店は雰囲気も明るく、手書きのメニューや所々に散りばめられた愛らしい玩具がアクセントになってて、はっきりいって 20・30代の女性がターゲットって感じがします。でも決して男子禁制という訳ではなく、男性が入っても居心地はとっても良いです。(さすがに女性客が大勢いる中に男一人で入るのは気が引けますけど..。(^ ^;) )

ずばり、僕のお目当てはランチタイムに出るここの「冷やしフォー」(単品800円、ご飯つきで880円。プラス100円でコーヒーか紅茶かジャスミン茶、さらにプラス何十円かで杏仁豆腐がついてきます)。要は冷麺のフォー バージョンなんですが、ほのかにコシがあるフォーの上に、野菜とカリッと香ばしく揚げられた鶏肉をのせ、その上からさらにゴマだれをかけていて、これがどうしてなかなか絶品。不覚にも完全にハマってしまいました。何がいいって、最近、体調をくずしていてお腹の調子があまり良くないんですけど、コイツだけは食欲をそそるし、美味しいし、おなかにもやさしいということで、今の小生にピッタリだったりするわけです。食後のジャスミン ティー(アイスでもホットでも)もなかなか癒されます。元々カフェですし、まだ試していないんですが、これならアフターヌーンティーセット(940円)とかティータイムメニューも絶対イケるはず。

場所が中途半端なのが惜しまれますが、銀閣寺近くに行く用ができた方は、一度 足を運ばれてみてはいかがでしょうか?特に女性の方にオススメです。

nico

京都市左京区浄土寺西田町 82-6
定休日:毎週水曜日
営業時間:11:30-20:30

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2005-07-25

本日の晩餐 ― 中国菜 燕燕

中国菜 燕燕

上品で居心地の良い中国料理店「中国菜 燕燕」

今日の夕食は、同志社女子や京都御所 近くにある地中海沿岸の建物を思わせる白い壁の中華料理店「中国菜 燕燕」でいただきました。外装の明るさとは逆に、中に入るとやや暗めの照明と古色然とした質感の木製テーブルと椅子が落ち着いた雰囲気を出しています。同じ薄明かりの落ち着いた雰囲気でも、以前ご紹介した "Hamac de Paradis 寒梅館" とはまた全く違って、こじんまりとした居心地の良い雰囲気になっていて、個人的にはこういうの、好きかも。(*^-^*)

リーズナブルで日本人に優しい基本をおさえた中国料理

調理をしているのは「中国国家認定の高級厨師」とのことですが、その割にはお値段が良心的。日本で食べる中華料理はとかく高いですが、ここは比較的コストパフォーマンスが高めで品もよく、尖った特色こそありませんが、女性も含めて比較的 誰にでもオススメしやすい店です。料理は上海料理をはじめ、四川・北京・広東・台湾料理など多種多様。ただ油を抑えてあっさり感を出していたり、一皿あたりの量を少なくしていたり、隠し味に醤油(たぶん)を使っていることもあるみたいで、どうも日本人向け(しかも女性向け?)に味付けを多少アレンジしているような感じがします。(この点、中国料理本来の味付けで食べたい小生にはちょっと物足りない部分も..。ま、その分、安心して誰にでも薦められるわけですけど。)ただ、ビールは青島啤[口+卑]酒燕京啤酒(優級)といった基本どころがおさえられているし、ウェイトレスのお姉さんが時折 流暢な普通話(標準中国語)で厨房の料理人と話しているなど、中国チックな雰囲気も微妙に味わうことができます。

オススメはやっぱり中国茶

個人的なオススメはやっぱり1ポット 400円の食後のお茶。金萱烏龍茶や西湖龍井、ジャスミン、プーアルほか数種類ある中から選べます。1ポットを何人で飲んでもOKですし、お茶がなくなるとお姉さんがお湯をつぎ足してくれるので、これはかなりお得です。これだけでも結構しあわせな気分になれますので、是非 一度おためしください。(中国茶は、基本的に五、六煎はいけるので、つぎ足しても風味は結構長持ちします。ただ御自宅で中国茶を楽しまれる方は、硬水(日本のミネラルウォーターの多くは軟水)を使うことと、特に一煎目は沸騰した100℃近い熱湯を使うことの2点だけご注意ください。こうしないと中国茶の場合は茶葉が開かず、香りが充分に出ないんです。)

中国菜 燕燕

京都市上京区今出川通寺町西入大原口町 211-1F 定休日: 毎週木曜と第三水曜 営業時間:17:00〜23:30
中国菜 燕燕(地図)

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2005-07-17

同志社の話題のカフェレストラン

Hamac de Paradis 寒梅館 ロゴ昨日・一昨日は体調不良でダウン。更新もちょっとお休みさせていただきました。ここ数年、消耗するばかりでちっとも充電できてない..。

暗い話はさておき、木曜の仕事帰りに職場の同僚の人と同志社大学(今出川校)の寒梅館(ロースクールやビジネススクールを収容する最近出来た校舎。レトロでとっても綺麗です)にある、"Hamac de Paradis 寒梅館"(アマーク・ド・パラディ)というカフェレストランに行ってきました。噂には聞いてましたが、これまた大学のカフェとは思えないくらい上品で綺麗ですね。(外観や内装の写真はリンク先をご覧下さい。デジカメ欲しいな..。)数多くの飲食店の店舗や内装のデザインを手掛けているインテリアデザイナーの森田恭通氏のデザインだとか。

Hamac de Paradis 寒梅館 ロゴ

テラス側の入口から入ると食事か喫茶(というかカフェ)かを聞かれます。ここで食事なら左手に、喫茶なら右手に案内されます。今回は喫茶にして同僚はコーヒー、僕はショコラ・ラテを注文。しばらく待っていると、なんか抹茶の茶碗のような白い器に入ったショコラ・ラテが登場。これはこれでちょっと不思議な気分ですね。(笑) でもカカオの香りがほのかに効いててなかなか美味しかったです。(^-^) それにしても"Hamac de Paradis 寒梅館" のメニューをご覧いただければわかるように、基本的な位置づけが学食ということもあって安いのがとにかく驚きです。実は前にも一度、食事で来たことがあるんですが、どちらかというとデートスポットという印象の方が強いですね。食事の方も一皿あたりの量が女性客を意識してか(はてまたコスト削減のためか?)やや少なめで、盛りつけがフランス料理さながらにスタイリッシュ。しかも、夕方になると薄灯りで演出された店内にギターの生演奏がこだまするなど、ムードメークもあきれるくらいばっちり。(^ ^;) 健全な訪問者の皆さまは是非 夕方カップルで行かれることをオススメします。

あ、ちなみに寒梅館の最上階には "Second House" が入っていて、こちらもスカイラウンジのようになっているそうです。ただ、お値段は "Hamac de Paradis 寒梅館" に比べると若干お高い模様。そこそこ人気もあるようで、送り火の日(8/16)のディナーなんて一人10,000円以上するのに、もう予約でいっぱいなんだとか。いいですね、心も懐も豊かな人たちは。どーせあたしゃその日も仕事さ!(- -;)

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2005-07-11

質・量兼備の居酒屋「おやじ」

昨日は堺から後輩が上洛。

最近はどこも人材不足らしく、職場や大学の人材難をしきりに嘆いてました。それにしても、これだけ職にあぶれている人間がいるのに、この未曾有の人材不足はいったいどういうわけでしょう?的確な問題発見能力と主体性のある人材…、条件らしい条件はこれだけなのに、一向にこの条件を満たす人材が出てこないんですよね。いや、本当はいるにはいるんですが、今回僕を訪ねてきてくれたこの後輩のように、そういう人はヨソがツバをつけてしまっているか、もう就職してしまっているか、そうでなければ制度上の制約で雇えないかでまったく手が出せない状態..。いやはや、困りました。この後輩の方はというと、現在通っている某大学院の有望株の後輩を一本釣りしてバイト先に引き込んだらしく、昨日はその後輩をわざわざ京都に連れてきて紹介してくれたのですが、いやはや羨ましいやら妬ましいやら。(笑)

夕方、その後輩たちと3人で何年か振りに京都の御前仁和寺街道あたりにある「おやじ」という居酒屋に行ってきました。いや、そんなに離れたところに住んでいるわけでもないのになぜか懐かしい..。(^ ^;;ゞ

大学の学部時代にたまに利用していた居酒屋なんですが、基本的にあまり飲まない僕が利用する居酒屋というくらいだから、当然、食べる方が充実しているわけです。どう充実しているかというと、これが質・量ともに兼ね備えていてしかも安いという、なかなか贅沢な条件を立派に満たしてくれてます。たとえば、ここの名物のひとつである「焼きおにぎり」は、どんぶり山盛りクラスのご飯を使った信じがたい大きさで、これで 150円也。もちろん、頼みましたよ、ええ。箸で崩して3人がかりで突っつきました。1人でかぶりつくには大きすぎますって。なお、特に女性の方は不用意に一人で一個注文したりしないように。全員、漏れなくその姿を見ただけでお腹いっぱいになれること請け合いです。(笑) 大きさでいえば、400円の「だし巻き」も負けてはいません。卵焼き用のフライパンからあふれんばかりの卵をつかった特大サイズのだし巻き卵です。アメフト部かラグビー部のゴツイお兄さんたちでもない限り、これも一つ頼んだらみんなで突っつけます。でも、そのボリューム感に似ず、これがまた旨いんです。旨いといえば、ここの「レバー」もはずせませんね。僕はレバー嫌いではありませんけど、逆に特に好きなわけでもありません。でも、ここに来ると必ず頼んでるような気がします。

こんな感じで虚しい心を充実した胃袋でごまかしつつ、今日からまた一週間、仕事に勤しむわけですね。うーむ、ある種の現実逃避だよなぁ。(^o^;)

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