Re: XHTML+CSS (r)evolution, 3rdの内容は信ずるに値するか?
Kuruma さんが、先日の XHTML+CSS (r)evolution, 3nd に対する、とっても良いレポートと論評をアップしていて、参加者された方には是非とも一読をオススメしたいのですが、いくつか気づいた点がでてきたので蛇足気味ではありますが、一応、書き留めておきます。
- フロントエンドデザインだけで完結できてしまう人には、(CSS や DOM はともかく)次世代 HTML によって実感できる恩恵はすごく少ないため、class や id との差も実感しにくいのかも...なんて思いました。(でも、少なくとも次世代の Web を担う因子としては、CSS 3 なんかよりもはるかに重要。)
- 次世代規格(X/HTML5 や XHTML2)に何らかの抵抗がある人は、現行の規格(HTML4 や XHTML1)をそのまま継続利用すれば良く、無理に次世代規格にシフトする必要はないと思います。(ブラウザベンダーが既存の HTML文書に対するサポートを切り捨てるとは考えにくいでしょう。)
- X/HTML5 と XHTML2 の利点・欠点については、X/HTML 5 Versus XHTML 2 がとても要領よくまとめています。気持ちに余裕があったら、訳してみようかな..。
- 個人的に気になるのは、どういうケースが記述できるようになって、どういうケースが記述できなくなるのか?といったあたりでしょうか。これは追々、僕も検討してみようと思います。
- X/HTML5 の dialog要素とdl要素の重要な相違点として、それが順序つき関係リストであるか、順不同関係リスト(
The dl element introduces an unordered association list
)であるかの違いがあります。(dl 要素の項目を参照。) - 「classやidによる拡張は可能だが、それは共有することが困難な拡張だ。はじめから多くの人が似たようなものを必要とするのであれば、それははじめから定義されていた方がよい」という Kuruma さんの見解は、基本的には同意なんですが、僕の考えとしては、普遍性の極めて高い "固い" モデルと、単に利用頻度の高いモデルとは区別されるべきだと思います。前者に比べ、後者は柔軟性や変化への耐性が低いため、新要素・新属性の追加やモデルの見直しが迫られるリスクが増大します。僕は、こういうケースこそ、Microformats のような、民間有志のコミュニティーによる、より緩い下位標準に委ねた方がいいのではないかと思ってます。
本日はこれまで。
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コメント
小嶋さんのブログ(TRANS)のコメント欄参照。
投稿: ゆう@管理人 | 2007-06-06 18:51
こんにちは、いつも拝見させていただいています。
まだ次世代規格について詳細が決まっていない段階からこういった議論を展開するのも早いような気がしますが、1点気になることがあり、コメントさせてください。
XHTML2やHTML5で、ナビゲーション要素を示すnl、もしくはnav要素が追加されると聞きました。でも、これって、HTML4.01で非推奨になったmenu要素と一体何が違うのでしょうか?
Kurumaさんの見解である「多くの人が使うのもははじめから共有化されたほうがよい」という意見は同意できるのですが、以前非推奨としたものをまた追加し直すというのもどうかな?とは思いました
もちろん、このnavやnl要素がmenu要素と違ったコード体系を持っているのかもしれませんし、根本的な扱いがmenu要素とは違ったりするのかもしれません。このへん、詳しくないので、なんとも言えないのですが。
それなら、いっそのことmicroformats的なclass属性への拡張、いや追加?的なアプローチのほうが妥当かなとも思ったりします。
投稿: TRANS | 2007-06-06 13:26