動作確認環境 ― IE5.5以前のバージョン
商用もしくはオフィシャルな Web サイトを制作した経験のある人なら、作成した Web ページの表示や動作をさまざまな環境下で確認されたことでしょう。全部挙げればキリがありませんが、僕がチェックするのは大体以下の環境下です。といっても、この全てを毎回確認する訳ではありません。以下のすべての環境に完璧に対応するのはちょっとムリなので、その時々の状況やターゲットユーザーによって動作確認する環境は変えます。
- Windows + Internet Explorer
- Windows + Mozilla Firefox or Mozilla(現 SeaMonky)or Netscape
- Windows + Opera
- Windows + Lynx
- Mac OS X + Safari
- Mac OS X + Firefox or Mozilla(現 SeaMonky)or Netscape
- Mac OS X + Internet Explorer
- Mac OS X + Opera
- Mac OS X + W3M
- Linux + Firefox or Mozilla(現 SeaMonky)or Netscape
- Linux(KDE)+ Konqueror
- Linux + W3M
- 携帯電話の非フルブラウザ
実はこれでも Camino だの Homepage Reader だの幾つかのブラウザが抜けてたりするので、必ずしも充分という訳ではありません(特に Homepage Reader のような音声ブラウザは視覚障害者をターゲットに含める場合は確認必須要件ですし)。
また、お気づきかもしれませんが、上記のリストはバージョンの違いがまったく反映されてません。たとえば Internet Explorer(以下、IE)の 3・4・5・5.5・6 はそれぞれがほとんど別物といって良いほど実装されている機能も見た目の表示も変わってきます。これらも必要に応じて個別にチェックする必要があります。
ところがここで一つ問題。IE は過去のバージョンの公開がすでに打ち切られてしまっているので、そもそも今となってはそれらの旧バージョンを入手できない上、仮に運良く昔の雑誌の附録 CD-ROM などから入手できたとしても IE って OS(Windows)に深々と干渉しているので、複数のバージョンを同時にインストールできないという根本的な問題があります。こうなると、動作確認したい IE のバージョンの数だけ端末と OS を用意しなくてはならなくなります。企業ならいざ知らず、個人でそんなことはさすがにできません。っていうか、そんなお金ありませんし、あったとしても想像しただけで部屋の温度が5・6℃上がりそう..。(- -;;)
でも大丈夫。Multiple Explorers という、とっても素敵なサイトを見つけました。
ここでは IE の旧バージョンのスタンドアローン版(インストール不要の実行ファイル形式)を配布しています。スタンドアローン版なので、一台の端末、一つの OS 上で複数のバージョンの IE をごりごり使えます。公開しているのは以下のバージョン。
- Internet Explorer 3 (828K)
- Internet Explorer 4 (2417K)
- Internet Explorer 5.01 (3004K)
- Internet Explorer 5.5SP2 (3597K)
実際にここで入手した IE 3 を使って http://www.ibm.com/jp/(日本IBM)を表示してみました。まず IE 6 で見た時の状態から見てみましょう。( IBM にしたのは、この企業が最も Web 標準やアクセシビリティに対して熱心な大手企業の一社だからです。)
IE 3 で表示してはじめて気づいたんですが、IBM ってまだテーブルレイアウトだったんですね。これはちょっと意外。でも、IE 3 でブラウズしてここまで表示が乱れないのは驚き。これならテーブルレイアウトを使っていてもかなり説得力があります。それにしても懐かしいですね、IE 3。この頃はまだ Netscape の方がずっとシェアが大きかった時代ですし。(笑)
お次は Adobe Japan。ここも Web 標準の策定にも関与している企業で、Flash をかなり使っている割にアクセシビリティにもかなり神経を使っています。こちらはテーブルレイアウトを排して論理マークアップと CSS を使ってページを制作しているので、IE 3 で見ると CSS や Flash を使った部分が無効化されますが、IE 3 でもちゃんと IE 6 でアクセス可能な全てのページにアクセス可能になっています。これならおそらく Lynx や W3M のようなテキストブラウザでもアクセシブルなページになっているといえるでしょう。昨今の Flash 主体の企業系サイトは Flash が使えないとアクセスできない機能やページが多くて困りますが、さすがに Adobe はそうした部分もきっちり押さえてきますね。
こうして旧バージョンのブラウザで他人様が制作したサイトを見ていると、今までに見えなかった細かい工夫が随所に施されているのが分かって、僕などはとても楽しいのですけど、訪問者の皆さまはそんなことありませんか?関心を持たれた方は是非、一度お試し下さい。
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コメント
新しいWeb製作環境を構築する度に、このサイトのこのページを開いています。感謝。
投稿 しゃち | 2007-10-01 15:35
補足です。IE の特定バージョンにだけ任意のスタイルを適用する場合は "Conditional Comments"(条件つきコメント)の利用が Microsoft によって推奨されています。(これも一種の CSS Hacks。)たとえば..
IE 5 に適用: <!--[if IE 5]> ... <![endif]-->
IE 5 未満に適用:<!--[if lt IE 5]> ... <![endif]-->
IE 5 以下に適用:<!--[if lte IE 5]> ... <![endif]-->
IE 5 以上に適用:<!--[if gte IE 5]> ... <![endif]-->
こんな感じのヤツです。(IE 7 では廃止予定。)
■About Conditional Comments(英語)
http://msdn.microsoft.com/workshop/author/dhtml/overview/ccomment_ovw.asp
■条件付コメント実験ページ(日本語)
http://www.keynavi.net/ja/bugh/comments.html
ところが、この条件つきコメントがスタンドアロン版 IE では効かないらしく、以下のページにその代替策が紹介されています。
■Taming Your Multiple IE Standalones(英語)
http://www.positioniseverything.net/articles/multiIE.html
投稿 ゆう | 2005-12-28 08:00